FM77AV40EXの表示切替。FM77AV40SXのような「400ラインタイミング表示(強制24kHz表示)」を行う。
AV40EXの「400ラインタイミング表示(強制24kHz表示)」方法についてまとめてみました。
▢400ラインタイミング表示(強制24kHz表示)について
▢画像比較
▢400ラインタイミング表示機能の開放
・機能開放スイッチの位置について
・表示切替のスイッチについて
400ラインタイミング表示(強制24kHz表示)について
AV40EXには隠し機能として、AV40SXのような「400ラインタイミング表示(強制24kHz表示)」を行う機能が実装されています。「400ラインタイミング表示」を行うと、26万色表示が利用できなくなるという欠点はありますが、スキャンラインが無くなるので、全体的に明るくくっきりとした表示になります。
FM-7エミュレータ「XM7」にも"24kHz表示エミュレート"として実装がされているので、既にエミュレータを運用されている方にとってはお馴染みの機能になるかと思います。
画像比較
FM77AV40SXのような表示切替という話題でもありますので、参考に「ビデオカード(FM77-414)」によるビデオ出力(AV40SXのビデオ出力と同等)も含めて、出力方式ごと(24kHz/15kHz/ビデオ出力)の画像がどのような感じか見てみたいと思います。
表示結果は次の通りです。
実際の見た目でも24kHz表示が最も明るく感じます。当時は、クッキリ表示で美しい画像と捉えられていましたが、近年ではスキャンラインあり方が良いという方もいらっしゃいますので、24kHz表示と15kHz表示のどちらが良いかという点については、最終的にはそれぞれの好みによるかと思います。
ビデオ出力に関しては、タイルペイントが程よく溶けているという捉え方もできますが、テキスト表示の滲みが酷く、実用性があるかといえば微妙な感じもします。
表示するためには、24kHz表示に対応したディスプレイへの接続が必須となります。
富士通からは、純正CRTとして「FMTV-154」、「FMTV-155」、「FMDPC231D」、「FMDPC232D」の4機種が用意されていました。
『ディスプレイの接続』にも記載しましたが、水平同期周波数が24kHz以上のLCD等も表示機器の選択肢に含むことができるのは利点になるかと思います。旧型のPC-9801(VM/UV以降)が640×400ドット(24kHz)出力となっていたことから、FM77AVシリーズの販売終息以降も暫くは対応品が広く市場に出回っており、表示機器の入手性という点においては確実に難度が下がります。もっとも、端子の形状や信号が異なるので、単純に接続できるという訳でははありませんが…。接続方法については、こちらを参考にしてください。
400ラインタイミング表示機能の開放
400ラインタイミング表示機能は、AV40EXのマザーボード上に実装されているジャンパスイッチからジャンパプラグを抜き取ることで開放できます。Oh!FM(1989-12 166頁)に手順に関する記載があります。
機能開放スイッチの位置について
AV40EXについては出荷時期によりマザーボードが異なりますので、参考画像と若干違う場合もあるかと思いますが大体同じ所にあります。機器正面から見て右手奥、オプションスロットの手前辺りです。写真はジャンパプラグが外してある状態です。
表示切替のスイッチについて
15kHz(スキャンラインあり)と24kHz(スキャンラインなし)の切り替えは、本体前面の"BASIC/DOSモード切替スイッチ(ブートスイッチ)"で行います。
スイッチの状態が、凸(BASICモード)の時が15kHz表示、凹(DOSモード)の時が24kHz表示になります。AV40EXの起動中であれば、いつでも切り替えができます。
15kHz/24kHzの出力環境が整っている方は試してみることをお勧めします。
説明の通り、特に面倒な改造や追加機器が必要なわけではありません。試してみた結果で好みの表示方式を選んで運用できます。いつでも切り替え可能なのも良い点です。
また、これから表示機器を調達される方にとっては、機器の選択肢が広がります。15kHz表示が可能なディスプレイを見付けるのは骨が折れますが、24kHz表示のものであれば、PC-98シリーズが採用していたこともあり、比較的見付け易いと思います。I-O DATA製のディスプレイはPC-98/88(24kHz表示)に対応しているものが多いようなので、興味のある方は調べてみるのも良いかもしれません。
0コメント