FM77AVシリーズの使い方
このページは富士通から発売された8ビットパソコン「FM77AVシリーズ」の使用に関する一般的な事項の整理をすることを目的としています。
はじめに
最終更新:R3.5.8
更新履歴
R03/05/08 錯誤を修正
R02/12/19 記載錯誤を含め、一部文章を修正
R02/10/14 ページ公開
ここでは、FM77AVシリーズの概要について説明をします。
▢FM77AVシリーズの機種
▢FM77AVシリーズ全6機種のうち、どの機種を選ぶべきか
・3.5インチFDのソフトを動かしたい
・カセットテープのソフトを動かしたい
・5.25インチFDのソフトを動かしたい
・400ラインのソフトを動かしたい
・現役のパソコンでプログラムの作成やデータ編集を行いたい
・向き不向きの一覧
FM77AVシリーズの機種
FM77AVシリーズは、富士通から発売された個人向けのホビーパソコンで、FM-8/7/77シリーズのアーキテクチャ及びソフト資産を引き継いだ機能強化モデルです。
1985年10月発売の「FM77AV」から最終型となる「FM77AV40SX」まで、全6機種、8タイプがあります。
・FM77AV
・FM77AV20
・FM77AV20EX
・FM77AV40
・FM77AV40EX
・FM77AV40SX
FM77AVシリーズ全6機種のうち、どの機種を選ぶべきか
運用している機器が故障した、或いは一旦手放したが再び手元に置いておきたくなったなどの理由で、改めて機器を調達しようとした場合、FM77AVシリーズ全6機種のいずれを選択するかという点で悩むかもしれません。
とは言うものの、ここをご覧になっているような方は、大抵の場合、既に本体を調達済みかも知れませんが。もしそうでないのであれば、基本的に当時使っていた機種を選択するのが良いかと思います。当時の周辺機器やソフトが残っている場合は尚更です。後々、気になって調達し直すなどの泥沼化を避ける意味でも当時使っていた機種に狙いを定めて調達するのが一番無難です。最も令和の時代になってからFM77AVシリーズの実働環境を整えようと考えている時点で、既に泥沼にハマりかけているという話もありますが…。
なお、実機でやりたい事が明確な場合、用途によっては向き不向きがありますので、その辺りについて簡単に触れます。
3.5インチFDのソフトを動かしたい
FM77AVシリーズ全6機種のいずれを選んでも問題ありません。AVシリーズ専用品のほか、一部の例外を除きFM-77用のものも問題なく動きます。
カセットテープのソフトを動かしたい
AV20EX/40SXの2機種はカセットの接続機能自体が削除されてしまっています。カセット接続がサポートされているのはAV/20/40/40EXの4機種となります。
5.25インチFDのソフトを動かしたい
残念ながらFM77AVシリーズの全6機種共に、5.25インチFDのソフトの運用に適しているとは言えません。別段で説明しますが、互換性の問題ではなく追加機器の調達の方に課題があります。
5.25インチFDのソフトの運用にこだわるのであれば、素直にFM-7/NEW7を軸とした環境構築を検討した方が良いかも知れません。
どうしてもFM77AVシリーズにこだわるのであれば、FM77AVが比較的望ましいです。AV20/40/20EX/40EX/40SXの5機種を軸とした環境構築は非常に困難です。
400ラインのソフトを動かしたい
FM77AVシリーズ全6機種の内、400ライン表示をサポートしているのはAV40/40EX/40SXの3機種となります。
現役のパソコンでプログラムの作成やデータ編集を行いたい
WindowsPC上でFM77AVシリーズ用のプログラム作成やデータ編集を行う場合、実機とWindowsPCとの間でデータのやりとりを行う必要があります。幸いこの問題を解決するためのいくつかの方法がWebで公開されています。各ソフトの開発者様に感謝申し上げます。
汎用的な方法としては、3.5インチFDを介する方法とRS-232C接続によりデータ転送する方法が挙げられますが、FM77AVはFDDが2Dであり、RS-232C端子も標準装備されていないなどの理由から、余り適しているとは言えません。AV20/40/20EX/40EX/40SXの5機種のいずれかが望ましいです。
向き不向きの一覧
向き不向きの一覧は、次のとおりです。